進行を止められなかった変形性膝関節症

日々の記録(日記)

病院で変形性膝関節症(左)と診断された下松市在住の60歳代女性。ゆくゆくは膝の手術をする事を覚悟はしているが、人生100年と言われる昨今に、60歳代で手術してしまうと、死ぬまで人工関節が持たないと思うので、どうにかならないかと相談を受けました。

以前は人工関節の耐久年数は10年~15年と言われていましたが、最近では製品の開発が進み15年~20年程度にまで伸びたようです。それでも禁忌である動作や人工関節に負担の掛かるような激しい運動をすると、寿命がどんどん短くなってしまいます。その為、出来る事ならば1日でも長く自分の関節で頑張る方が良いと私自身も感じています。

膝が痛くなる原因を大まかに分けると、軟骨が摩耗して関節に炎症を起こしている場合と、関節に炎症はないものの筋肉の緊張が原因で引き起こしている場合の2パターンだと個人的には思っています。

関節軟骨は1度摩耗してしまうと、二度と再生されないと言われてきましたが、最近の研究では、他の細胞と同じように摩耗と再生を繰り返している事が分かりました。摩耗が上回り再生が追い付かなくなると、少しずつ軟骨がすり減って、膝の変形に繋がります。

膝の変形を食い止める為には、膝へのヒアルロン酸注射(軟骨を再生させる為の栄養)だけでなく、筋肉の緊張を取り除き、膝関節に負担を掛けないような歩き方を心掛ける事が大事になってきます。加齢によって筋肉が低下してくると、大腿の筋肉で体重を吸収させずに、膝をロックさせて関節で体重を受ける人が多く見受けられます。

施術は針(はり)は使用せずに、週1回のペースで左大腿前面と後面の中周波と超音波で筋緊張を取り除き、癒着している膝蓋骨の可動域の改善を行いました。3~4回程度の施術で膝関節の痛みが消失しましたので、そのまま週1回のペースで施術をしていましたが、ここ2か月の間に落ち着いていた膝の痛みが悪化し、病院の検査では1年前よりも軟骨の摩耗が進行している事が判明し、来月手術をする為、施術を打ち切りました。

理論上では、軟骨に負担を掛けなければ、変形の進行を食い止める事が出来ると思っていましたが、今回のケースでは残念ながら目的が果たせませんでした。自分なりに考察をしてみると2つ気になる点がありました。まず初回の来院時から膝が屈曲した状態で拘縮し(固まっていて)、健常側と比較すると踵部で5cm近くの高低差があった為、歩行時に患側の膝への衝撃が大きかった事。もう1点は歩行時に健側では大腿前面の筋肉を緊張させて歩行時の衝撃を吸収する事が出来るのに、患側では1年掛けて指導したものの、どうやっても筋肉を緊張させる事が出来ずに筋肉ではなく関節で衝撃を受けていた事。

人工関節にした後でも、歩行時の筋肉の使い方が悪ければ、関節の寿命を縮めてしまいますので、身体のお手入れは手術後も継続する予定です。

この方の施術費は、左膝のみで針(はり)なしでしたので、1回が¥1,000になります。

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